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就活アウトロー採用内定獲得記No.5 内定・アクチュアリー~第2回ワークショップ編~

2014/12/29

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7/13(日)、雨の気配を感じさせる曇り空の下、就活アウトロー採用第二次ワークショップは開催されました。

 
昨年の参加者インタビュー
この日は昨年度の就活アウトロー採用(当時の名称はデコボコラボ)参加者から三人をゲストに迎えており、キャリア解放区代表納富順一氏及び参加者がインタビュアーの形で、様々な質問を昨年の参加者から聞くことができた。

 ◆ゲストについて
【A氏】
新卒入社後、早々に退職。デコボコラボを経て現在はITコンサルタトとして活躍。

【B氏】
大学4回生を留年、職に就いてからの早期退職、酒の席にて現在の社長に誘われ現在はその社長の元にてIT関連の仕事に従事。

【C氏】
大学4年時に内定を得るも、諸々の都合により卒業できなくなる。そんな中デコボコラボに流れ着き、現在はベンチャーコンサルタントとして活躍。


 ◆昨年の参加した時にまずどう思ったか
【A氏】
「(最初は)失敗したと思いました。仲良くなれない気がしたし」

【B氏】
「なんか違うなあと思いました。「俺は違うぜ」みたいな人いたし、話しかけづらくて怖いし。ただ、合宿(昨年8月に開催ー今年は企画なしー)がとても楽しかった。何かこだわりを持っている人が多くて大学の友達とは全然違いました。参加して良かったです。」

【C氏】
「最初の印象はさっき言われた通り、「俺は違うぞ」と自分で思っていました。「ここに属するかは自分で決めるぞ」と。ただ、この場はすごく解放されていて、それが良かったと思うんです。自分が嘘つかないで考えをいえるし、だからこそ、スポーツみたいな爽快感を得られるような環境だと思うし。いわゆる一般的な「大手行けば正解でしょ」みたいな確率論で勝負するでもないし。それがとて もいいと思います。」


◆就職先を選んだ理由
【A氏】
「納富さんに紹介された会社を調べてみたら、仕事がいいかなぁって。あと、社長と面接・・・2時間程度したんですけど、それで、良いかなぁって。ポイントになるのは業種と業務で、そこに嵌ったのがいいなあと。そこが大きかったですね。」

【納富氏】
「社風とか見た?」

【B氏】
「あまり見ていないですね。」

【納富氏】
「で、実際どうなの?」

【A氏】
「今は楽しいですね。」


◆「やりたいことは?」
【A氏】
「今もやりたいのはバスケのコーチで、いつかバスケの世界に戻りたいと思っています。今の会社のことでいうと、新しい部署を作りたいと。共通して言えることは、新しい組織を作りたいってことですね。そして、いつかは起業したいとおもっています。」


 ◆企業がデコボコラボで採用するとき、どういう点を判断したり、評価してくれたと思いますか?
【A氏】
「ただダラダラ続けていくのではなくて、嵌れば続けてくれそうというか、そういうのは見られていると思いましたね。上辺の志望動機とか聞かれたことは無いですし、本当にどこまで考えているのかを深く詰められましたね。」

【C氏】
「発想力、推進力、思考力、突破力とかを見るとは思うですけど、それを意識して就活するならば、ここでやらないほうがいいと思いますよ。だから、本気で本心で話しているかとかそういうのが大事だと思いますよ。」


 ◆就活アウトロー採用で就職が決まらなかった人の現在は?
【A氏】
働いていない人、別ルートで就職している人、大学院行っている人等、様々です。自分を見つめなおし、石垣島に行った人もいます。

 ◆去年(のデコボコラボで)失敗したことは?
【B氏】
「自分が(企業に)好意がありますよっていうことを示さないと。”待ち”だと絶 対来ないから。私は結構姿勢をはっきりさせてたけど。今年もチーム(趣味の合う各参加者によるグループ。一匹狼もいる)で集まっていると思うけれども、私は昨年時に意外と別のチームと交流がなくて、でも実は一緒に働きたい人がいるかもしれなくて、それがすごい勿体ないと思 うんですよね。」


 ◆参画企業の業種の印象は?
【B氏】
「業界はITが多い。だからといって若いばかりでなく、おっさんもきていまし た。滅茶苦茶”古い”人もいました。若い人も多いから、 話しが通じる人もいるかと思います。若い人事で「今俺大学休学して人事やってるから(ドヤッ)っ ていう人もいました。個々の個性はとても強くて、”古い”会社ですっていうところもあれば、すごい奇抜な企業もありました。個々が本当に様々だからこそ、選びやすいかと思います。」

【C氏】
「気になる企業・業界があれば納富さんに発破をかけたほうがいいかと思います。」
※他にも数多くの質疑応答がありましたが、とても某大になるため割愛します。

 

若新氏プレゼンと議論
ゲストへの質疑応答終了後、キャリア解放区プロデューサー若新雄純氏のテーマによる議論に移った。今回の議題は、このプログラムで大事な発想の一つである、「知性」から「感性」へ、といった内容だった。若新氏のプレゼンとそれを受けてのグループ議論はワークショップ毎に行われている。

では 実際、プレゼンを受けて何を話し合うのか?というと、それすらも「感性」で、”あいまい”に捉えても良いという議論コーナーである。テーマに沿って哲学的 なのか形而上学的なのかよくわからない議論を各グループがアツくユルく語り、または一つのグループは議題に全く関係無い”脱出ゲーム”についての話し合い を行い、議論が進んでいった。

 

参加してみて・・・
今回のゲストインタビューでは、少しの固さの残るゲストから、互いを知る納富氏が話を上手く引き出し、いまいち居場所を掴めない参加者へ届けていくような雰囲気だった。

労働者と求職者、立場の異なる両者間には、東京駅の山手線プラットフォー ムと京葉線ディズニー行きプラットフォームぐらいの遠き距離感が存在していたが、両プラットフォーム間に幾つか設置されたベルトコンベアーのごとく、納富氏が双方の空気をスムーズに繋いでいたように感じた。

 


ゲストの印象
 私は各ゲストから、

フラフラしていて一見すると気持ちが入っていないように見えるが仕事はキッチリこなすタイプのA氏

人から好かれ、幅広い交友関係から育まれた人脈を持ち、困難に直面しても他者が助けを差し伸べて状況をなんとかしてしまうタイプのB氏

高い知性と行動力を持ち、商社であろうがベンチャー企業であろうが、いかなる環境においても高い能力を発揮し、事業を成功に導くタイプのC氏

という印象をインタビュー冒頭では受けた。清潔な佇まい、醸し出される知性的な雰囲気、

的を得た受け答え等、彼らは普通に就職活動をしていても題無く職を得られそうな人達だと私は感じた。そんな彼らがなぜ”デコボコ”な道を進むことを決意したのか。

話を聞くにつれて、三人共通して、面接を受ける会社の社会的な影響力等は考慮に入れず、自身が興味を持った業種及び業務を就業時の重要点としていることが特徴と感じられる。崩壊した終身雇用制度と年金制度の影響か、世界を席巻しだした新興ベンチャーの影響か、はたまた新しい教育システムの影響か、”自分のやりたいことをやる”というのが

デコボコな就活アウトロー達の共通点なのかもしれない。

 

ゲストからのメッセージに触れて
 “待ちはダメ”。 今回のゲスト三名はそういった意味で”待たず”、積極性に溢れ、物事に対し自分からアプローチしていく人であるように思う。自主性が無い、指示をしないと動かないと糾弾される昨今のゆとり世代のイメージとは真逆である。ちなみに、決してこういった積極性に溢れる人達が参加者の全てであるわけではない。私からの視点だと、ダウナー系も存在する。しかし、この”就活アウトロー採用”への参加を踏み切った時点で、ゲストと似たような素質はあると私は思う。積極性が無いのでは無く、現時点で強いか弱いかである。やる気が無い、自主性が無いと蔑まれるゆとり世代とはなんだったのか。世間にて叫ばれる謂れのない無い中傷とは真逆の印象を受ける彼の気概に満ち満ちた眼は、しっかりと未来へと向き、その道を邁進しているように見えた。

そして、「本心で話すこと」。これが本企画における最大のキーワードなのかもしれない。

同じ職場にて取り繕った上辺を持って互いに仕事へと従事するのではなく、より深い思考形態や価値観といった部分で双方が繋がり、共に仕事を遂行できる人を 参画企業は求めている様子である。そして、

それはデコボコなアウトロー達も同じなのかもしれない。

 


就活アウトロー採用は結局なんであるのか?
 就活アウトロー採用は”最後の駆け込み寺”ではなく、あくまで企業と求職者をマッチングする 場であると思う。本プロセスを少し、いや結構風変わりなリクナビやマイナビだと捉えることのできる人が、この場で職を得るのではないか私は思う。それにし ても、石垣島である。私も行きたい。どこかへ行きたい。

IT企業、”古い”企業、奇抜な企業。なんとなくだが、就活アウトロー採用に参画される企業 からある種の共通した何かを感じる。

恐らくはこの記事を読まれている読者様も同じ思いを抱いたであろう。

これらの企業・業界に興味があるかどうかもあるが、そうでない参加者は納富氏に発破をかければいいという話を聞くと、俄然面白さを増してくるこの就活アウトロー採用である。かと言って、私自身が興味ある業 界とは何かと聞かれると返答に難しさを感じてしまうのだが。

 

総括
本ワークショップでは前回参加者と質疑応答を行うことにより、”本当に企業とのマッチン グサービスを行っているのか”といった疑念が少しばかり解消されたように思う。また、就職云々よりも、この企画内にて議論を交わす中で親交を深める人がい らっしゃったり、加えて有志でこのブログを立ち上げたりといった展開が生まれている。非常に興味深い。

就活アウトロー採用に参加した当初、金や地位、暇を持て余した人間が自身の世間へのアピール 及び暇をつぶすために道楽で立ち上げた企画、という印象を私は初めに持っていた。私以外にも、この企画に対する疑念を持つ人は多いかもしれない。

だからこそ、この企画に参加した私はその実態を世に公表したいと思っている。

 

次回、就活アウトロー採用内定獲得記No.6
肉を焼くもの-第3回ワークショップ編–

創造的脱力 かたい社会に変化をつくる、ゆるいコミュニケーション論
著者 若新 雄純
出版日 2015/11/17
出版社 光文社

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